今回は過去分詞について勉強するわよ
過去分詞は、過去形と何が違うの?
過去形は、過去の行動や状態を直接表す
過去分詞は、名詞を装飾する形容詞や完了形に使用される
この違いがあるの
一つ一つ、記載していくわね
- 過去分詞「基本的な過去分詞変化」
- 過去分詞「er動詞・ir動詞の例外な過去分詞変化」
- 過去分詞「不規則形の過去分詞変化」
- 過去分詞の用法「受動態として使用」
- 過去分詞の用法「形容詞として使用」
- 過去分詞の用法「動詞haberと組み合わせて使用」
- ◯直接法現在完了形
- ◯直接法現在完了形の用法「直近の過去を表す」
- ◯直接法現在完了形の用法「経験を話したり、尋ねたりする」
- ◯直接法現在完了形の用法「ある行為が完了した直前」
- ◯直接法現在完了形の用法「将来の事でも現在完了形を使う場合」
- □直説法未来完了形
- □直説法未来完了形の用法「未来のとある時点より前に完了する事」
- □直説法未来完了形の用法「現在の状態を示し、推測予測を言う時」
- □直説法未来完了形の用法「譲歩文に使用する」
- 現在完了形と未来完了形の比較
- まとめ
過去分詞「基本的な過去分詞変化」
過去分詞とは、主に完了形などに使用される動詞形態の一つの事
基本的な現在分詞変化はar動詞・er動詞・ir動詞
それぞれで同じ変化をする
基本的な過去分詞変化
・ar動詞(例:動詞hablar)
・er動詞(例:動詞comer)
・ir動詞(例:動詞vivir)
を例にして表にしてみるわね
語幹 | 例 | |
ar動詞(例 hablar) | + ado | hablado |
er動詞(例 comer) | + ido | comido |
ir動詞(例 vivir) | + ido | vivido |
動詞の原形からar・er・irを脱落させて語幹をくっつければ過去分詞形となる
er動詞とir動詞の語幹は同じだから
基本的には上記の表のように色々な動詞と
語幹を組み合わせていけば良いわよ
動詞irの場合はirそのものが脱落し、idoが過去分詞形となる
語幹 | 過去分詞 | |
動詞ir | + ido | ido |
基本的な過去分詞変化はar動詞・er動詞・ir動詞それぞれ同じ変化をする
過去分詞「er動詞・ir動詞の例外な過去分詞変化」
er動詞・ir動詞の中では、例外の変化をする現在分詞もある
例外の形になるer動詞・ir動詞の
過去分詞変化を表にしてみるわね
語幹 | 例 | |
er動詞(例 leer) | + ído | leído |
ir動詞(例 oír) | + ído | oído |
動詞の最後尾が母音で終わるものは例外としてídoの語幹を付ける
これらの場合は
アクセント記号が付くので注意よ
上記の表で言うと、動詞oírからírを脱落させるとoが残り、
最後尾がo(母音)で終わるためídoが付く
過去分詞は
・ado
・ido
・ído
3つを覚えておけば大丈夫だね
動詞の最後尾が母音で終わるものは、ídoの語幹が付く
過去分詞「不規則形の過去分詞変化」
過去分詞には不規則形の動詞も存在する
だが、不規則形の動詞は11個だけなので覚えてしまえば迷う事はない
不規則形の動詞11個を表にまとめるわね
動詞 | 過去分詞 |
abrir(あける) | abierto |
hacer(する) | hecho |
cubrir(覆う) | cubierto |
romper(壊す) | roto |
morir(死ぬ) | muerto |
poner(置く) | puesto |
decir(言う) | dicho |
ver(見る) | visto |
escribir(書く) | escrito |
volver(帰る) | vuelto |
resolver(解決する) | resuelto |
不規則形はこれだけなんだね
過去分詞の用法「受動態として使用」
受動態とは、日本語の「〜された」のような受け身の動詞形の事
この場合の過去分詞形は主語が男性名詞・女性名詞、また単数形・複数形かによって変化する
例文
La casa está reformada(この家はリフォーム済み)
主語のcasa(家)は女性名詞単数なので
「reformado」の語尾が変化して
「reformada」に変化するわ
Los coches fueron fabricados en Japón
(それらの車は日本で生産された)
主語のcoches(車[複数])は男性名詞複数だから、
「fabricado」が複数形の「fabricados」に変化するんだね
受動態として使用する、また主語の性別と数で変化する
過去分詞の用法「形容詞として使用」
形容詞とは、名詞を説明するためのもの
この場合の過去分詞形は主語が男性名詞・女性名詞、また単数形・複数形かによって変化する
形容詞についてはこのページに記載してるよ
例文
El coche reparado(修理済みの車)
主語のcoche(車)は男性名詞単数なので、reparadoとなるわ
La casa reformada(リフォーム済みの家)
主語のcasa(家)は女性名詞単数だから
「reformado」の語尾が変化して「reformada」に変化するね
形容詞として使用する時、名詞の性別と数で変化する
過去分詞の用法「動詞haberと組み合わせて使用」
動詞haber(〜がある)を組み合わせる事で完了形として使用できる
「haber + 過去分詞」
の組み合わせで使用するわよ
主に
「haber(現在形) + 過去分詞」
=「直接法現在完了形」
そして
「haber(未来形) + 過去分詞」
=「直接法未来完了形」
になるよ
過去分詞単体の使い方は以上で終了よ
次からはそれぞれの完了形について記載するわ
過去分詞とhaber(現)で「現在完了形」、過去分詞とhaber(未)で「未来完了形」
◯直接法現在完了形
直接法現在完了形は、主にある行動が現在すでに完了している状態を表す
以下のように動詞haberの現在形と過去分詞を組み合わせて作る
また、人称が変化しても過去分詞は名詞の性別や数で変化しない
「haber(現在形) + 過去分詞」
=「直接法現在完了形」
の事ね
動詞haberの現在形活用を表にしたよ
単数形 | 複数形 | |
一人称 | he | hemos |
二人称 | has | habéis |
三人称 | ha | han |
直接法現在完了形は、ある行動が現在すでに完了している状態の事
◯直接法現在完了形の用法「直近の過去を表す」
最近の出来事や直近の過去を言う際に使用する
直近の過去とは、「今日・今週・今月・今年」など「今」が付くものを指す
例文
Me he levantado muy temprano(朝早く起きた)
「he」が他の人称に変化しても
「levantado」はこのまま変化しないわよ
Este año no he hecho nada(今年は何もしていない)
直近の過去を言う際は
・hoy(今日)
・esta semana(今週)
・este mes(今月)
・este año(今年」
などと一緒に使う事が多いよ
最近の出来事や、直近の過去(”今”が付くもの)を言う際に使用する
◯直接法現在完了形の用法「経験を話したり、尋ねたりする」
「今までに〜した事がある」のような経験を話したり、相手に経験を尋ねる際に使用する
例文
¿Has estado alguna vez en México?(メキシコに行った事ある?)
Mi amiga nunca ha salido de su país
(私の友達は、一度も自分の国を出た事がない)
経験を話したり、相手に経験を尋ねる際に使用する
◯直接法現在完了形の用法「ある行為が完了した直前」
「〜してしまった」と言う意味で、現在の時点で完了した出来事を言う時に使用
例文
Ya ha salido el autobús(もうバスが行ってしまった)
「Ya」は「もう、すでに」と言う意味で、
文章の頭に付けて使用される事が多いわよ
現在の時点で完了した出来事を言う時に使用
◯直接法現在完了形の用法「将来の事でも現在完了形を使う場合」
将来の事だと未来形を使うが、「予約した」「企画した」は将来の事だが行動が完了しているため
現在完了形の表現となる
例文
Hemos planeado un viaje a México(私達はメキシコ旅行を企画した)
「企画した」と言う事は、
「企画の実行」は未来の事だけど
「企画を考えた」は完了した事だから
現在完了形になるの
Para mañana he reservado un restaurante
(明日、レストランを予約した)
「予約した」と言う事は、
「予約した日」は未来の事だけど
「予約を取った」は完了した事だから
現在完了形になるんだね
「予約した」「企画した」など、未来の事だが行動が完了している場合は現在完了形となる
□直説法未来完了形
直接法未来完了形は、主にある出来事が指す終着点の未来より、前に完了している出来事を
言う時に使用する
以下のように動詞haberの未来形と過去分詞を組み合わせて作る
また、人称が変化しても過去分詞は名詞の性別や数で変化しない
「haber(未来形) + 過去分詞」
=「直接法未来完了形」
の事ね
動詞haberの未来形活用を表にしたよ
単数形 | 複数形 | |
一人称 | habré | habremos |
二人称 | habrás | habréis |
三人称 | habrá | habrán |
直接法未来完了形は、ある出来事が指す終着点の未来より、前に完了している事
□直説法未来完了形の用法「未来のとある時点より前に完了する事」
ある出来事が指す終着点の未来より、前に完了している出来事を言う時に使用
例文
Habrá terminado la obra para agosto(8月までには工事は終わる)
図にして分かりやすくすると
「8月」が終着点の未来を指し、
「8月」になる前に「工事」が完了している
なので未来完了形になるわ
出来事が指す終着点の未来より、前に完了している出来事を言う時に使用
□直説法未来完了形の用法「現在の状態を示し、推測予測を言う時」
現在の状態を説明するなどしてから、少し前の出来事の推測予測・可能性を言う時に使用する
例文
Tarou no ha llegado todavía,
habrá tenido algún problema
(タロウがまだ来てない、何か問題があったのかもしれない)
「来てない」が現在の状態、
「問題があったのかも」が現時点から少し前の推測
の出来事を指すので未来完了形を使用するわ
Keiko sigue en Shinjuku,
habrá perdido el tren
(ケイコはまだ新宿にいる、電車でも乗り遅れたのかもしれない)
「新宿にいる」が現在の状態、
「乗り遅れたのかも」が現時点から少し前の推測
の出来事を指すから未来完了形を使用するんだね
現在の状態を説明するなどして、少し前の出来事の推測予測・可能性を言う時に使用
□直説法未来完了形の用法「譲歩文に使用する」
譲歩文とは、前件の条件が満たされたのに、期待される結果が得られなかったことを示す文
「〜ではあるけど」の意味を含めている
例文
Kenji habrá estudiado mucho,
pero no ha aprobado el examen de español
(ケンジはとても勉強したんだろうけど、スペイン語のテストに受からなかった)
実際に「とても勉強した」か分からないけど、
多少疑いが含まれる表現に使用するわよ
譲歩文で使用する
現在完了形と未来完了形の比較
直接法現在完了形と直接法未来完了形を、どのような時に使い分けるか会話例文で比較してみる
現在完了形は、
タロウがスーパーに行った事を知っている
場合の答え方よ
未来完了形は、
タロウがどこに行ったか知らないけど
「スーパーかもしれない」と推測している
場合の答え方だよ
現在完了形「知っている場合」、未来完了形「知らないが推測する場合」に使用する
まとめ
・過去分詞
・過去分詞は、名詞を装飾する形容詞や完了形に使用される
・過去分詞の変化
・基本的な過去分詞変化はar動詞・er動詞・ir動詞それぞれ同じ変化をする
・動詞の最後尾が母音で終わるものは、ídoの語幹が付く
・過去分詞には不規則形の動詞も存在するが、不規則形の動詞は11個だけ
・過去分詞の用法
1.受動態として使用する、また主語の性別と数で変化する
2.形容詞として使用する時、また名詞の性別と数で変化する
3.動詞haberと組み合わせて使用する
・直説法現在完了形
・直接法現在完了形は、ある行動が現在すでに完了している状態の事
・直説法現在完了形の用法
1.最近の出来事や、直近の過去(”今”が付くもの)を言う際に使用する
2.経験を話したり、相手に経験を尋ねる際に使用する
3.現在の時点で完了した出来事を言う時に使用
4.未来の事だが行動が完了している場合は現在完了形となる
・直接法未来完了形
・直接法未来完了形は、ある出来事が指す終着点の未来より、前に完了している事
・直接法未来完了形の用法
1.出来事が指す終着点の未来より、前に完了している出来事を言う時に使用
2.現在の状態を説明するなどして、少し前の出来事の推測予測・可能性を言う時に使用
3.譲歩文で使用する
・現在完了形と未来完了形の比較
・現在完了形は「知っている場合」、未来完了形は「知らないが推測する場合」に使用する
以上で過去分詞の勉強は終了よ
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