
今回は過去分詞について勉強するわよ

過去分詞は、過去形と何が違うの?

「過去形」= 「過去の行動や状態を直接表す」
「過去分詞」= 「名詞を装飾する形容詞や完了形に使用される」
この違いがあるの

一つ一つ、見てみましょう

過去形について詳しく知りたい場合は
下のページを見てね
「過去分詞」
・基本的な過去分詞変化
過去分詞とは、主に完了形などに使用される動詞形態の一つの事
基本的な現在分詞変化はar動詞・er動詞・ir動詞、それぞれで同じ変化をする

基本的な過去分詞変化
・ar動詞(例:動詞hablar)
・er動詞(例:動詞comer)
・ir動詞(例:動詞vivir)
を例にして表にしてみるわね
過去分詞の変化
語幹 | 例 | |
ar動詞(例 hablar) | + ado | hablado |
er動詞(例 comer) | + ido | comido |
ir動詞(例 vivir) | + ido | vivido |
動詞の原形からar・er・irを脱落させて語幹をくっつければ過去分詞形となる

er動詞とir動詞の語幹は同じだから
基本的には上記の表のように色々な動詞と
語幹を組み合わせていけば良いわよ
ただし、動詞irの場合はirそのものが脱落し、idoが過去分詞形となる
動詞irの過去分詞
語幹 | 過去分詞 | |
動詞ir | + ido | ido |

動詞irはくっつく事なく、そのまま「ido」になるわよ
基本的な過去分詞変化はar動詞・er動詞・ir動詞それぞれ同じ変化をする
・er動詞・ir動詞の例外な過去分詞変化
er動詞・ir動詞の中では、例外の変化をする現在分詞もある

例外の形になるer動詞・ir動詞の
過去分詞変化を表にしてみるわね
現在分詞の変化(例外)
語幹 | 例 | |
er動詞(例 leer) | + ído | leído |
ir動詞(例 oír) | + ído | oído |
動詞の最後尾が母音で終わるものは例外としてídoの語幹を付ける

これらの場合は
アクセント記号が付くので注意よ
上記の表で言うと、動詞oírからírを脱落させるとoが残り、
最後尾がo(母音)で終わるためídoが付く


過去分詞は
・ado
・ido
・ído
3つを覚えておけば大丈夫だね

アクセントルールを覚えてるかしら?
詳しくは下のページを見てね
動詞の最後尾が母音で終わるものは、ídoの語幹が付く
・不規則形の過去分詞変化
過去分詞には、異なる形をする動詞も存在する
だが、不規則形の動詞は11個だけなので覚えてしまえば迷う事はない

不規則形の動詞11個を表にまとめるわね
不規則形の過去分詞
動詞 | 過去分詞 |
abrir(あける) | abierto |
hacer(する) | hecho |
cubrir(覆う) | cubierto |
romper(壊す) | roto |
morir(死ぬ) | muerto |
poner(置く) | puesto |
decir(言う) | dicho |
ver(見る) | visto |
escribir(書く) | escrito |
volver(帰る) | vuelto |
resolver(解決する) | resuelto |

不規則形はこれだけなんだね
この11個を覚えちゃえば迷う事なし!
不規則形の過去分詞は11個だけ
「過去分詞の用法」
・受動態として使用
受動態とは、日本語の「〜された」のような受け身の動詞形の事
この場合の過去分詞形は
主語が「男性名詞・女性名詞」、また「単数形・複数形」かによって変化する
例文(単数形)
La casa está reformada |
(この家はリフォーム済み) |

主語のcasa(家)は女性名詞単数なので
「reformado」の語尾が変化して
「reformada」に変化するわ

例文(複数形)
Los coches fueron fabricados en Japón |
(それらの車は日本で生産された) |

主語のcoches(車[複数])は男性名詞複数だから、
「fabricado」が複数形の「fabricados」に変化するんだね

受動態として使用する、また主語の性別と数で変化する
・形容詞として使用
形容詞とは、名詞を説明するためのもの
この場合の過去分詞形は主語が男性名詞・女性名詞、また単数形・複数形かによって変化する

形容詞についてはこのページを見てね
例文1
El coche reparado |
(修理済みの車) |

主語のcoche(車)は男性名詞単数なので、reparadoとなるわ

例文2
La casa reformada |
(リフォーム済みの家) |

主語のcasa(家)は女性名詞単数だから
「reformado」の語尾が変化して「reformada」に変化するね

形容詞として使用する時、名詞の性別と数で変化する
・動詞haberと組み合わせて使用
動詞haber(〜がある)を組み合わせる事で完了形として使用できる

「haber + 過去分詞」
の組み合わせで使用するわよ
動詞haberと過去分詞の組み合わせ
haber(現在形) | + | 過去分詞 | = | 直接法現在完了形 |
| | ||||
haber(未来形) | + | 過去分詞 | = | 直接法未来完了形 |

次からは、それぞれの完了形について記載するわ
動詞haberと過去分詞を組み合わせる事で完了形として使用できる
「直接法現在完了形」
直接法現在完了形は、主に「ある行動が現在すでに完了している状態」を表す
動詞haberの現在形と過去分詞を組み合わせて作る
haber(現在形) | + | 過去分詞 | = | 直接法現在完了形 |
動詞haberの現在形活用
単数形 | 複数形 | |
一人称 | he | hemos |
二人称 | has | habéis |
三人称 | ha | han |

ちなみに、haberの人称が変化しても
過去分詞は性別や数は変化しないわよ
直接法現在完了形は、ある行動が現在すでに完了している状態の事
「直接法現在完了形の用法」
・直近の過去を表す
最近の出来事や直近の過去を言う際に使用する
直近の過去とは、「今日・今週・今月・今年」など「今」が付くものを指す
例文1
Me he levantado muy temprano |
(朝早く起きた) |

「he」が他の人称に変化しても
「levantado」はこのまま変化しないわよ

例文2
Este año no he hecho nada |
(今年は何もしていない) |

直近の過去を言う際は
・hoy(今日)
・esta semana(今週)
・este mes(今月)
・este año(今年)
などと一緒に使う事が多いよ
最近の出来事や、直近の過去(”今”が付くもの)を言う際に使用する
・経験を話したり、尋ねたりする
「今までに〜した事がある」のような経験を話したり、相手に経験を尋ねる際に使用する
例文
¿Has estado alguna vez en México? |
(メキシコに行った事ある?) |
Mi amiga nunca ha salido de su país |
(私の友達は、一度も自分の国を出た事がない) |

スペイン語圏の人と仲良くなるのに
この表現は役に立つと思うよ!
経験を話したり、相手に経験を尋ねる際に使用する
・ある行為が完了した直前
「〜してしまった」と言う意味で、現在の時点で完了した出来事を言う時に使用
例文
Ya ha salido el autobús |
(もうバスが行ってしまった) |

「Ya」は「もう、すでに」と言う意味で、
文章の頭に付けて使用される事が多いわよ
現在の時点で完了した出来事を言う時に使用
・将来の事でも現在完了形を使う場合
将来の事だと未来形を使うが、「予約した」「企画した」は将来の事だが行動が完了しているため
現在完了形の表現となる
例文1
Hemos planeado un viaje a México |
(私達はメキシコ旅行を企画した) |

「企画した」と言う事は、
「企画の実行」は未来の事だけど
「企画を考えた」は完了した事だから
現在完了形になるの


完了形は「過去の事」じゃなくて
「今、すでに終わっている状態」を表すんだね
例文2
Para mañana he reservado un restaurante |
(明日、レストランを予約した) |

「予約した」と言う事は、
「予約した日」は未来の事だけど
「予約を取った」は完了した事だから
現在完了形になるんだね

「予約した」「企画した」など、未来の事だが行動が完了した場合は現在完了形となる
「直説法未来完了形」
直接法未来完了形は、主にある出来事が指す終着点の未来より、前に完了している出来事を
言う時に使用する
動詞haberの未来形と過去分詞を組み合わせて作る
haber(未来形) | + | 過去分詞 | = | 直接法未来完了形 |
動詞haberの未来形活用
単数形 | 複数形 | |
一人称 | habré | habremos |
二人称 | habrás | habréis |
三人称 | habrá | habrán |

ちなみに、haberの人称が変化しても
過去分詞は性別や数は変化しないわよ
直接法未来完了形は、ある出来事が指す終着点の未来より、前に完了している事
「直説法未来完了形の用法」
・未来のとある時点より前に完了する事
ある出来事が指す終着点の未来より、前に完了している出来事を言う時に使用
例文
Habrá terminado la obra para agosto |
(8月までには工事は終わる) |

「habrá」が他の人称に変化しても
「terminado」はこのまま変化しないわよ


「8月」が終着点の未来を指し、
「8月」になる前に「工事」が完了している
なので未来完了形になるわ
出来事が指す終着点の未来より、前に完了している出来事を言う時に使用
・現在の状態を示し、推測予測を言う時
現在の状態を説明するなどしてから、少し前の出来事の推測予測・可能性を言う時に使用する
例文1
Tarou no ha llegado todavía, habrá tenido algún problema |
(タロウがまだ来てない、何か問題があったのかもしれない) |


「来てない」が現在の状態、
「問題があったのかも」が現時点から少し前の推測
の出来事を指すので未来完了形を使用するわ
例文2
Keiko sigue en Shinjuku, habrá perdido el tren |
(ケイコはまだ新宿にいる、電車でも乗り遅れたのかもしれない) |


「新宿にいる」が現在の状態、
「乗り遅れたのかも」が現時点から少し前の推測
の出来事を指すから未来完了形を使用するんだね
現在の状態を説明するなどして、少し前の出来事の推測予測・可能性を言う時に使用
・譲歩文に使用する
譲歩文とは、何かを認めながらも、それに反する事を言う文のこと
「たとえ〜でも」「〜にもかかわらず」の意味を含めている
例文
Kenji habrá estudiado mucho, pero no ha aprobado el examen de español |
(ケンジはとても勉強したんだろうけど、 スペイン語のテストに受からなかった) |

実際に「とても勉強した」か分からないけど、
多少疑いが含まれる表現に使用するわよ

「本当にちゃんと勉強した?」って
多少疑ってるって事なんだね
譲歩文で直説法未来完了形を使用する
「現在完了形と未来完了形の比較」
直接法現在完了形と直接法未来完了形を、どのような時に使い分けるか会話例文で比較してみる


現在完了形は、
タロウがスーパーに行った事を知っている
場合の答え方よ

未来完了形は、
タロウがどこに行ったか知らないけど
「スーパーかもしれない」と推測している
場合の答え方だよ
現在完了形「知っている場合」、未来完了形「知らないが推測する場合」に使用する
「まとめ」
・過去分詞
名詞を装飾する形容詞や完了形に使用される |
・過去分詞の変化
1・基本的な過去分詞変化はar動詞・er動詞・ir動詞それぞれ同じ変化をする |
2・動詞の最後尾が母音で終わるものは、ídoの語幹が付く |
3過去分詞には不規則形の動詞も存在するが、不規則形の動詞は11個だけ |
・過去分詞の用法
1・受動態として使用する、また主語の性別と数で変化する |
2・形容詞として使用する時、また名詞の性別と数で変化する |
3・動詞haberと組み合わせて使用する |
・直説法現在完了形
ある行動が現在すでに完了している状態の事 |
・直説法現在完了形の用法
1・最近の出来事や、直近の過去(”今”が付くもの)を言う際に使用する |
2・経験を話したり、相手に経験を尋ねる際に使用する |
3・現在の時点で完了した出来事を言う時に使用 |
4・未来の事だが行動が完了している場合は現在完了形となる |
・直接法未来完了形
ある出来事が指す終着点の未来より、前に完了している事 |
・直接法未来完了形の用法
1・出来事が指す終着点の未来より、前に完了している出来事を言う時に使用 |
2・現在の状態を説明するなどして、少し前の出来事の推測予測・可能性を言う時に使用 |
3・譲歩文で使用する |

お疲れ様!
以上で過去分詞の勉強は終了よ

過去分詞は思ったより多くの活用法があるんだね
混乱しちゃいそうだけど、ゆっくり理解していこう!
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