
今回は「定冠詞」と「不定冠詞」
について勉強するわよ

「定冠詞」と「不定冠詞」?
何それ?

これは名詞の前に置かれるもので
「定冠詞 = 特定できる物を示す」
「不定冠詞 = 不特定な物を示す」
などの役割があるの
性別や数、状況で形が変わるから注意ね

ええ、どういう事?
1つずつ、ゆっくり見てみよう!
定冠詞・不定冠詞は、特定できる物や不特定な物を示すなどの役割がある
「定冠詞」
定冠詞とは、話者同士が互いに認知・特定できる名詞の前に付く
・定冠詞のイメージ図


お互いが知ってる事について話す時などに
この定冠詞を使うわよ
・定冠詞の性数
単数 | 複数 | |
男性形 | el | los |
女性形 | la | las |

名詞の性別・数によって、定冠詞の形は変化するよ
・名詞が男性形単数なら「el」
・名詞が男性形複数なら「los」
単数、複数で形が変わるから覚えないとだね!

・名詞が女性形単数なら「la」
・名詞が女性形複数なら「las」
単数、複数で形が似ているから覚えやすいわね!
次からは、定冠詞を使う条件を詳しく記載するわ
定冠詞とは、話者同士が互いに認知・特定できる名詞に付き、性別・数で形が変わる
「定冠詞の条件」
・確かなもの、認知しているもの
確かに存在するもの、認知できているものを示す際に定冠詞を使用する

・確かにあると分かる物
・知っている物
の名詞に定冠詞を付けるわよ
・単数形を使った例文
El gato de Miyuki es muy bonito |
(ミユキの猫はとても可愛い) |

「gato(オス猫)」なので男性形単数、
さらに話者はこの猫を知っている状況のため
定冠詞の男性単数形「el」を付けるよ
・複数形を使った例文
¿Dónde están las gafas de abuelo? |
(祖父のメガネはどこ?) |

「gafas(眼鏡)」は女性形複数、
さらに話者はこのメガネを知っている状況のため
定冠詞の女性複数形「las」を付けるわよ
「確かに存在するもの」「認知できているもの」に定冠詞を付ける
・時間、曜日、日付に付ける
時間、曜日、日付を言う際に定冠詞を使用する

・時間を示す際の数字
・曜日
・日付を示す際の数字
に定冠詞を付けるわよ
・時間を言う場合の例文
Ahora son las cinco |
(今は5時です) |

「cinco(5)」は複数形、
さらに「〜時」を意味する「hora」を含んでおり
女性形なので「las」を付けるよ


ちなみに「1時」だけは単数形よ
「Es la una(1時)」
2以上が複数形になるのよ
・曜日を言う場合の例文
Este restaurante cierra los lunes |
(このレストランは、毎週月曜日が休み) |

今回の例文だと、毎週店を閉めてる事について話しているので、
「lunes(月曜日)」は単数形でなく、複数形として扱うため「los」を付けるよ

毎週は複数回になるから、定冠詞は複数形「los」になるわよ
ちなみに、
・月〜金曜日は単数と複数は同じ形
・土曜日(sábado)日曜日(domingo)は「s」が付く
ので覚えておいてね

土曜日は
単数「sábado」複数「sábados」
日曜日は
単数「domingo」複数「domingos」
と言う事だね!
・日付を言う場合の例文
Mi cumpleaños es el diez de agosto |
(私の誕生日は8月10日です) |

「diez(10)」に「〜日」を意味する「día」を含んでおり、
男性形なので「el」を付けるよ


「diez (10)」は数字では複数形だけど
日付は、その日だけの1日になるから単数形
として扱うの
定冠詞の条件「時間」「曜日」「日付に付ける」、状況によって単数・複数が変わる
・色が主語や目的語になる場合に付ける
通常「色」は形容詞だが、「色」を主語や目的語として言う際は定冠詞を付ける

・形容詞は「名詞を説明するためのもの」
つまり「色」が文のサブなら付けない
・主語や目的語は「文の中心になる語」
つまり「色」が文のメインなら定冠詞を付ける
となるわよ
例文
El azul es mi color favorita |
(私の気に入ってる色は青です) |

「azul(青)」は男性形なので定冠詞「El」を付けるよ

ちなみに
・「色」の1色を言う際は単数形 = el azul
・「色」の系統を言う際は複数形 = los azules
になるわよ

「白って100種類あるねん」って場合は
複数形の定冠詞と名詞になるって事だね
「色」を主語や目的語として言う際は定冠詞を付ける
・総称に付ける
何かの総称を言う場合、総称の前に定冠詞を付ける

総称とは「種類すべて」「ジャンル」みたいに
ひとまとまりの呼び名の事よ
単語例
El deporte(スポーツ[全般]) |
La cultura(カルチャー[全般]) |

総称「スポーツ」だったら
サッカー・バスケなど、スポーツと言われるもの
「ジャンル」を言う時に定冠詞を付けるのよ

ちなみに、どの総称も
定冠詞 + 総称(単数形)
複数形じゃなくて単数形になるよ
何かの総称を言う場合、総称の前に定冠詞を付ける
・数えられないものが主語になる時
液体など、数える事のできない物が主語になる際に定冠詞を使用する

液体や粉などは、数える事ができないわよね?
これらが主語になると総称と同じ扱いになるの
だから定冠詞が必要になるのよ
例文
La leche es importante |
(ミルクは重要) |

女性形名詞の「leche(ミルク)」が主語になっており、
さらに液体で、数えられないから定冠詞「la」を付けるわよ
液体など、数える事のできない物が主語になると定冠詞が付く
・「〜風」と表す時
レストランなど「〜風」と付くメニューなどに定冠詞が使用される事がある

これはニュアンスによって付いたりするから
「そうなんだ」程度で覚えておけばいいわよ
例
huevos a la mexicana |
(メキシコ風スクランブルエッグ) |

「mexicana(メキシコの)」など女性形の場合、
さらに「〜風」と付けると「la」が付くよ

「fritos(〜焼き)」など男性形の場合、
冠詞は付けなくても「〜風」となるわよ
「〜風」と付くメニューなどに定冠詞が使用される事がある
・山、川、海、社名などに名前が付いている時
「〜山」「〜海」など、名前が付いている場合は定冠詞を付ける

「富士山」や「ナイル川」みたいに
名前が付いてたら定冠詞を付けるんだね
単語例
el popocatepetl(ポポカテペトル山) |

名前が付いてるって事は
特定の山だから定冠詞が付くのよ
「〜山」「〜海」など、名前が付いている場合は定冠詞を付ける
・年齢を表す時
「〜歳の頃」などの年齢を表す際に定冠詞男性形複数を使用する

「〜歳の頃」は
1つの事柄じゃなくて
時期となるから複数形になるの
例文
compré esta ropa a los 15 años |
(この服は15歳の頃買った) |

años(〜歳)は男性形複数なので
男性複数形の「los」を付けるよ

ちなみに
自己紹介など、現在の年齢を言う際は
定冠詞を付けないので注意してね
「〜歳の頃」などの年齢を表す際に定冠詞男性形複数を使用する
・年代を表す時
「〜年代」など言う際に定冠詞男性形複数を使用する

「〜年代」は
1つの事柄じゃなくて
時期となるから複数形になるの
例
los 90(90年代) |

años(〜年)を含んでいて
時期を表しているから男性形複数だよ
なので、男性複数形の「los」を付けるよ
「〜年代」など言う際に定冠詞男性形複数を使用する
・敬称、称号
称号などを紹介、説明する際に定冠詞を使用する

ある人の立場や称号を
紹介する場合に定冠詞を付けるわよ
例
el rey Hugo(ウゴ王) |

「rey(王)」「Hugo(名前)」
敬称として前に「el」を付けるよ

ちなみに
呼びかける場合は定冠詞は付けないわよ
称号などを紹介、説明する際に定冠詞を使用する
・世界で1つしかないもの
地球や太陽など、この世界にたった一つしかない物に定冠詞を使用する

この世に1つの物だから
特定のもの、なので定冠詞が必要になるの
例
el sol(太陽) |
la tierra(地球) |

皆が知ってる物だから定冠詞はいらない気がするけど
知ってる物だからこそ定冠詞を付けるべきって事みたいよ
この世界にたった一つしかない物に定冠詞を使用する
・呼びかけ以外で使う尊称
呼びかけの尊称は「Sr.・Sra.、Dr.」などあるが、呼びかけ以外で使う時は定冠詞となる

ある人の尊称を
紹介する場合などには、定冠詞を付けるわよ
例文1
El señor Tarou es mi profesor |
(タロウ氏は私の先生) |

「Don、doña」の尊称の場合は定冠詞ではなく、
「Don、doña」だけを使うよ
例文2
los señores Tarou |
(タロウさん一家) |

「〜一家」と言う時は複数人なので
「los」で表すわよ
呼びかけ以外で、尊称を使う時は定冠詞を付ける
・ある事に対しての説明など
ある事について説明する時などに定冠詞を使用する

「ある事」は特定されている事で
主語になるから定冠詞を付けるの
例文
La silla es para sentarse |
(椅子は座るための物です) |

全ての「椅子ジャンル」に言える事の説明だから
定冠詞を付けるわよ
ある事について説明する時などに定冠詞を使用する
「定冠詞の注意点」
定冠詞には、単数の女性形名詞の中で「a」か「ha」で始まり、
その上にアクセントが付く場合は「la」の代わりに「el」を置くルールが存在する

どうして、このようになるかと言うと
「la a~」や「la ha~」では発音しにくいからなの
そのために冠詞だけは性別を変えるのよ

ただし、複数形になると
女性形の冠詞「las」に戻るわよ
例
el agua(水) |

「agua(水)」は女性名詞だけど、
名詞の最初が「a」で始まって
語尾「a」で終わってるわね

これをアクセントルールにすると
「母音で終わる語は、後ろから二番目の音節にアクセント」
の条件に当てはまるね


「a」で始まるし「アクセント」も付いてるから
女性名詞だけど「el」を付ける事が適用されるわね
他の例
el haba (そら豆) |


最初が「ha」で始まり、
「アクセント」も付いてるね
だから定冠詞「el」だね
el agua tibia(生ぬるい水 |


「agua」自体は女性名詞だから
「tibida(生ぬるい)」はそのまま女性形の
形容詞に変化するわ
女性形名詞で「a」「ha」で始まり、アクセントが付く場合は「el」を置く
「不定冠詞」
不定冠詞とは、不確かな事や認知してないものの名詞の前に付く
・不定冠詞のイメージ図


不確かな事について話す時などに
この不定冠詞を使うわよ
・不定冠詞の性数
単数 | 複数 | |
男性形 | un | unos |
女性形 | una | unas |

名詞の性別・数によって、不定冠詞の形は変化するよ
・名詞が男性形単数なら「un」
・名詞が男性形複数なら「unos」
単数、複数で形が似ているから覚えやすいね!

・名詞が女性形単数なら「una」
・名詞が女性形複数なら「unas」
単数、複数で形が似ているから覚えやすいわね!
次からは、不定冠詞を使う条件を詳しく記載するわ
不定冠詞とは、不確かな事・認知してないものに付き、性別・数で形が変わる
「不定冠詞の条件」
・知らない、見たことない、あるか分からない事
知らない、存在するか分からない事などを言う時に不定冠詞を使用する

・確かにあるか分からない物
・知らない物
の名詞に不定冠詞を付けるわよ
例文1
Dice que hay un baño por aquí |
(この辺りにトイレがあるらしい) |

「baño(トイレ)」は男性形単数、
さらに話者は本当にあるか確信が持てないため
不定冠詞の男性単数形「un」を付けるよ
例文2
¿Tienes una llave? |
(鍵持ってる?) |

「llave(鍵)」は女性形単数、
さらに話者は相手が鍵を持っているか知らない状況のため
不定冠詞の女性単数形「una」を付けるわよ
「確かにあるか分からないもの」「認知していないもの」に不定冠詞を付ける
・大体の数、おおよその数を言う時
大体の数やおおよその数は、しっかりと把握できてない状態なので不定冠詞を使用する
例文
Tengo unos libros de psicología |
(心理学の本を何冊か持っている) |

「libros(複数の本)」は男性形複数、
さらに話者は「何冊か」と数を特定していないため
不定冠詞の男性複数形「unos」を付けるわよ
大体の数やおおよその数を言う際に不定冠詞を使用する
・たとえ、比喩
比喩表現を扱う時などに不定冠詞を使用する

比喩表現とは
物事を別のものに、例える表現の事よ
例文1
como una hija |
(娘のよう) |

「本当の娘じゃないけど、娘のように思う」
と例えた表現ね
例文2
como una Sauna |
(まるでサウナ) |

「サウナみたいな環境」
と例えた表現だね
比喩表現を扱う時などに不定冠詞を使用する
・形容詞や「de〜」などの装飾語が付く場合
名詞に形容詞や、名詞の後ろに「de~」と装飾語が付く際に不定冠詞を使用する

・形容詞は「名詞を説明するもの」
・「de」が付く装飾語は「名詞を詳しく表現するもの」
に不定冠詞を使用するわよ
例文1
Yuka es una estudiante nueva |
(ユカは新入生です) |

「estudiante(学生)」に形容詞「nueva(新しい)」
が装飾されていて、さらに女性(ユカ)を指しているから「una」が付くの
例文2
Yuka es una estudiante de psicología |
(ユカは心理学科の学生です) |

「estudiante(学生)」に装飾語「de psicología(心理学科の)」
が装飾されていて、さらに女性(ユカ)を指しているから「una」が付くの
名詞に形容詞や、名詞の後ろに「de~」と装飾語が付く際に不定冠詞を使用する
「不定冠詞の注意点」
不定冠詞は、定冠詞同様に単数の女性形名詞で「a」か「ha」で始まり、
その上にアクセントが付く場合は「una」の代わりに「un」を置くルールが存在する

どうして、このようになるかと言うと
「una a~」や「una ha~」では発音しにくいからなの
そのために冠詞だけは性別を変えるのよ

ただし、複数形になると
女性形の不定冠詞「unas」に戻るわよ
例
un agua(水) |

「agua(水)」は女性名詞だけど、
名詞の最初が「a」で始まって
語尾「a」で終わってるわね

これをアクセントルールにすると
「母音で終わる語は、後ろから二番目の音節にアクセント」
の条件に当てはまるね


「a」で始まるし「アクセント」も付いてるから
女性形名詞だけど「un」を付ける事が適用されるわね
他の例
un haba (そら豆) |


最初が「ha」で始まり、
「アクセント」も付いてるね
だから不定冠詞「un」だね
un agua tibia(生ぬるい水) |


「agua」自体は女性形名詞だから
「tibida(生ぬるい)」はそのまま女性形の
形容詞に変化するわ
女性形名詞で「a」「ha」で始まり、アクセントが付く場合「un」を置く
「まとめ」
・定冠詞と不定冠詞とは
・定冠詞とは、話者同士が互いに認知・特定できる名詞に付き、性別・数で形が変わる |
・不定冠詞とは、不確かな事・認知してないものに付き、性別・数で形が変わる |
・定冠詞の条件
1・確かなもの、認知しているもの |
2・時間、曜日、日付に付ける |
3・色が主語の場合に付ける |
4・総称に付ける |
5・数えられないものが主語になる時 |
6・「〜風」と表す時 |
7・山、川、海、社名などに名前が付いている時 |
8・年齢を表す時 |
9・年代を表す時 |
10・敬称、称号 |
11・世界で1つしかないもの |
12・呼びかけ以外で使う尊称 |
13・ある事に対しての説明など |
・不定冠詞の条件
1・知らない、見たことない、あるか分からない事 |
2・大体の数、おおよその数を言う時 |
3・たとえ、比喩 |
4・形容詞や「de〜」などの装飾語が付く場合 |
・定冠詞・不定冠詞の注意点
・定冠詞は、女性形名詞で「a」「ha」で始まり、アクセントが付く場合は男性形定冠詞を付ける |
・不定冠詞は、女性形名詞で「a」「ha」で始まり、アクセントが付く場合は男性形不定冠詞を付ける |

お疲れ様!
以上で今回の勉強は終了よ

冠詞は日本語にないものだから
なかなか慣れないと思うけど
少しずつ理解してあげてね
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